【断捨離提唱者・やましたひでこ氏が放つ】職場に“風”を通す新哲学
株式会社日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)は、2025年11月4日(火)に、断捨離提唱者であるやましたひでこ氏の新刊『職場の断捨離 空間から始める、意思決定の整流術』を全国の書店およびネット書店で発売します。
「断捨離」という言葉は、多くの場合、自宅の整理整頓を指すものとして捉えられてきました。しかし、本書が提示するのは、その本質である「引き算」の発想を、組織やチームといった共同空間、すなわち「職場」に適用し、根本的な改革を促すための実践哲学です。これは、単なる片づけ術を超え、組織に蔓延する“目に見えない停滞”を断ち切るための新たなリーダーシップ論であり、行動哲学です。
職場に蔓延る“判断の保留”と“重い空気”
現代のビジネスシーンでは、山積みの書類や資料だけでなく、「話が一向に進まない会議」「いつまでも後回しにされる判断」「なんとなく重たい職場の空気」といった、目に見えにくい「詰まり」が組織の活力を奪っています。
やました氏は、これらの停滞を「断捨離」の視点から「判断の保留」と捉え、空間を再構築することで、個々人の「意志の回復」を目指します。空間が変わると、そこにいる人の使う言葉が変わり、言葉が変わると、人の意志が変わり、最終的に行動が変わる。このプロセスを通じて、停滞していた意思決定をスムーズに流す「整流術」を提唱しています。
空間が変わると収益が変わる
本書で特に注目すべきは、「断捨離」の考え方を職場や組織に当てはめ、「余白」と「流れ」の視点から意思決定やマネジメントを再設計する提案です。
具体的には、意思決定が早くなる空間のつくり方や、停滞する職場の「隠れた淀み」の見つけ方など、実務に直結する学びが詰まっています。そして、その実践が単なる快適性の向上に留まらないことを証明するように、職場の断捨離で収益をアップさせた企業のリアルな実践ストーリー(第5章:三森製作所の実践など)も紹介されており、その効果の高さと再現性が示されています。
「5Sでは整わない」と断言されるように、形だけを整えるのではなく、本質的な「選び直し」を迫る本書の視点は、組織改革を目指すリーダーにとって新たな示唆に富むものです。
リーダーこそ、最も多くを手放す
組織を率いるリーダー層に向けては、「断捨離経営」の概念が詳しく解説されています。ここで求められるのは、足し算でモノやルールを増やしていく思考からの脱却です。
やました氏は、リーダーが手放すべきは「書類の山」といった目に見えるモノだけでなく、過去への執着や、人を縛り付ける「ルール」や「枠」といった、目に見えない発想そのものであると説きます。「モノの断捨離」ができたら、次は「ルールの断捨離」へと進み、「枠」を緩めることで、現場の人が動きやすくなる「ごきげんな居場所づくり」を提言。最終的に「リーダーこそ、最も多くを手放す」というメッセージは、すべてのリーダーの胸に突き刺さるでしょう。
「私は、どうしたいのか」──この問いを職場に持ち込むことで、「組織に風が通り、言葉が変わり、行動が変わっていく」ことを願う著者のメッセージは、変化の時代を生き抜くすべてのビジネスパーソンにとって、自己変革と組織変革のヒントを与えてくれるはずです。
「断捨離」提唱者。一般財団法人断捨離®代表
早稲田大学文学部卒。学生時代に出逢ったヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」に着想を得た「断捨離」を日常生活の「片づけ」に落とし込み、誰もが実践可能な自己探訪メソッドを構築。断捨離は、人生を有機的に機能させる「行動哲学」と位置づけ、空間を新陳代謝させながら新たな思考と行動を促すその提案は、日本のみならず海外でも、年齢、性別、職業を問わず圧倒的な支持を得ている。初著作『断捨離』をはじめとするシリーズ書籍は、国内外累計700万部を超えるミリオンセラー。アジア各国、ヨーロッパ各国において15言語以上に翻訳されている。近著に『引き出し1つから始める 1日1か所
やましたひでこ
■書籍概要
タイトル:『職場の断捨離 空間から始める、意思決定の整流術』
著者:やました ひでこ
発売日:2025年11月4日(火)
価格:1,760円(税込)
出版社:株式会社日本能率協会マネジメントセンター
判型:四六判
ページ数:264ページ