vol.1『らしく起業』- キャリア迷子の会社員が見つけた光

vol.1『らしく起業』- キャリア迷子の会社員が見つけた光

「このままで、本当にいいのだろうか?」会社員として働く中で、誰もが一度は抱くキャリアへの不安。本書『らしく起業』は、元大手広告代理店勤務で、自身もキャリア迷子だった著者が、不妊治療や子育ての壁を乗り越え見つけ出した「自分らしく働く」ための具体的な羅針盤です。本連載第1回では、本書の魅力と、あなたの未来を変える可能性についてご紹介します。


あなたのキャリアは、本当に「あなた」のものですか?

毎日、朝早くから満員電車に揺られ、決められた時間に出社する。上司の顔色をうかがい、複雑な人間関係に気を配り、深夜まで続く業務に追われる日々。

会社という巨大な組織の中で、評価や昇進という「社内ゲーム」をこなしながら、与えられた役割を全うすることに、いつしか心身をすり減らしてはいないでしょうか。「この会社にいれば、将来は安泰だ」とかつては信じていたその道が、いつしか色褪せて見え、「このままで、私の人生は本当にいいのだろうか?」という漠然とした、しかし消えない不安が胸をよぎる。会社の看板や肩書がなくなった時、自分には一体何が残るのだろうか。

そんなキャリアの岐路に立つ、すべてのビジネスパーソンに届けたい一冊があります。それが、今回ご紹介する書籍『らしく起業~キャリア迷子の会社員だった私が見つけた、ゼロからマイビジネスを作る自分らしい働き方~』です。

本書は、単なるきらびやかな成功物語や、根拠のない精神論を語る起業本とは一線を画します。かつて私たちと同じように組織の中でもがき、人生の壁にぶつかりながらも見つけ出した、地に足のついた「自分らしい働き方」を創造するための、極めて実践的なガイドブックなのです。

「元大手広告代理店」の著者が経験した、華やかさの裏のリアルな葛藤

本書の著者である相坂サオリ氏は、青山学院大学を卒業後、誰もがその名を知る大手広告代理店に勤務していたという、いわゆる「エリートコース」を歩んできた人物です。最前線で大きなプロジェクトを動かす日々は、傍から見れば順風満帆そのものだったでしょう。しかし、彼女の心の中には、会社員として働く多くの人が深く共感するであろう葛藤がありました。

本書の『はじめに』で語られているように、会社組織の中では、個人の能力や努力が必ずしも正当に評価されるとは限りません。社内政治や上司との相性、目に見える成果主義といったルールの中で、どれだけ自分の情熱や時間を費やしても、それが本当に社会や顧客のためになっているのか、そして何より「自分自身の人生」のためになっているのかという疑問が、常に付きまとっていたのです。

本書には、会社員時代の著者が感じていた評価制度への違和感や働き方への疑問が赤裸々に綴られています。それは、大きな組織の歯車として働く中で、知らず知らずのうちに個性を押し殺し、自分らしさを見失いがちになる私たちの姿そのものです。このリアルな原体験から紡がれる言葉だからこそ、本書は机上の空論ではない、確かな説得力と共感性を持って、私たちの心に深く響くのです。

人生の転機が教えてくれた「会社に依存しない」という選択肢

著者のキャリアの大きな転機となったのは、プライベートで直面した二つの大きな壁でした。それは「不妊治療」と「出産・子育て」です。多くの女性がキャリアの中断や変更を余儀なくされるこの現実に、著者もまた直面します。

本書の第1章では、その壮絶な体験が詳細に語られています。特に、時短勤務を選んだことで、やりがいのあった仕事から外され、キャリア形成が停滞していく様は、「脇役」になったような感覚だったという記述に象徴されています。

会社に貢献できていないという焦燥感と、子育てとの両立の難しさ。これらは、現代を生きる多くのビジネスパーソンが抱える、根深く、そして切実な悩みです。しかし、著者はこの逆境をただ嘆くのではなく、これをきっかけに「会社に依存しない働き方」を本気で模索し始めます。そしてたどり着いたのが、「らしく起業」という道でした。

不妊治療や子育てという、一見キャリアの足かせに思える経験すらも、自分だけの「価値」に変え、誰かの役に立つビジネスを創造していく。この本は、人生で起こる予期せぬ出来事さえも、自分らしいキャリアを築くための力に変えられることを、著者の実体験をもって力強く証明しています。

再現性こそが魅力!ゼロから始める「マイビジネス」の具体的な作り方

では、『らしく起業』とは具体的にどのようなものなのでしょうか。本書が他の起業本と一線を画すのは、その圧倒的な「再現性」と「具体性」にあります。

本書が提案するのは、決して一部の特別な才能を持つ人だけができるような、突飛な起業ではありません。その根幹にあるのは、自分自身の内側にある「好き(Will)」「得意(Can)」と、社会から「求められること(Must)」の3つの円が重なる領域を見つけ出し、そこをビジネスの種にするという、極めて再現性の高いメソッドです。

本書を読み進めると、そのための具体的なステップが、驚くほど丁寧に解説されていることに気づくでしょう。アイデアの発想法から収益化の具体的な道のりまでが、体系的に網羅されています。

まるで著者が隣で伴走してくれるかのように、具体的なワークシートも交えながら、読者がゼロから一歩ずつ、自分だけのビジネスを構築していけるよう設計されているのです。これは、マーケティングとPRのプロフェッショナルである著者だからこそ書けた、実践知の結晶と言えるでしょう。

あなたの未来を変える、この本から得られる「3つの力」

この本を手に取ることで、あなたは具体的にどのような変化を期待できるのでしょうか。本書から得られるメリットは数多くありますが、ここでは特に重要な「3つの力」をご紹介します。

一つ目は「自分軸を見つける力」です。会社の評価や他人の視線に振り回されるのではなく、自分が本当に大切にしたい価値観は何か、自分の強みはどこにあるのかを、本書のワークを通して深く理解することができます。

二つ目は「価値を創造する力」です。自分では当たり前だと思っていた経験やスキルが、実は誰かの悩みを解決する「価値ある商品」になり得ることに気づかされます。そして、その価値を具体的なサービスとして設計し、値付けをし、世の中に届けるまでの一連のプロセスを学ぶことができます。

そして三つ目は、「自由を実現する力」です。時間や場所に縛られず、家庭やプライベートを大切にしながら、経済的にも精神的にも自立した働き方を手に入れる。本書は、そんな理想の未来を実現するための、具体的な地図を示してくれます。

起業はもはや、一部の人がリスクを冒して挑戦するものではなく、自分らしい人生を実現するための、最も確かな選択肢の一つなのだと、本書は教えてくれます。

次回予告

今回は、書籍『らしく起業』の概要と、著者の相坂サオリ氏が本書に込めた想い、そして私たちがこの本から得られる未来の可能性についてご紹介しました。終身雇用が過去のものとなり、個人の力が問われる時代。会社員としてのキャリアに少しでも疑問や不安を感じているなら、本書は間違いなくあなたの背中を押し、新しい景色を見せてくれるはずです。

さて、次回の連載第2回では、本書の核心とも言える「マイビジネスの種の見つけ方」をさらに深掘りしていきます。「自分には特別なスキルなんてない」と思っている方こそ必見です。あなたの日常に眠るビジネスの原石を見つけ出す、具体的なヒントをお届けしますので、どうぞお楽しみに。

まずは、この本を手に取るところから、あなたの新しいキャリアの第一歩を始めてみませんか?

らしく起業~キャリア迷子の会社員だった私が見つけた、ゼロからマイビジネスを作る自分らしい働き方~

¥ 2,200

専門性なし スキルなし 経験なし コネなしのママでも、起業して月20~30万稼げる実践方法を伝授!ママ起業についてのどんな疑問にもお答えしています。起業と子育ては両立できる?子どもが小さくても起業できる?起業したいけど、なにをどうすればいいの?少ないお金でも起業ができる?など。


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著者 相坂 サオリ
カテゴリ ビジネス書,起業
出版社 アルソス
出版日 2025年4月23日
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この本を書いた人
相坂 サオリ
パーパス 自分らしく生き、自己実現を叶える社会
職業 ビジネスプロデューサー・作家
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